社交不安・緘黙のアウトプットブログ

あらゆるもののアウトプットに挑戦

榎本稔さんの『メンタル医療革命~社会が変わり、病気も変わり、病院も変わる』を読んでいる

 

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僕は子供時代から課題に対してきちんと向き合う強さが無かったとある本を読んで感じた。

 

その本は榎本稔(えのもとみのる)さんが著者『メンタル医療革命 社会が変わり、病気も変わり、病院も変わる』です。

 

その中で優しさだけでは人は病気に逃げ込む、「アメとムチと生きがい」が必要とも書かれていたし、課題に対してきちんと向き合っていく事の重要性についても書かれていました。

さらに、精神医療の社会変遷とかが分かると思う。

 

本の表紙は、年配の背広を着ている方が笑顔で映っている。

こんなことを言っては失礼だけど、ちょっと、僕は胡散臭い印象を抱いたけれど、本の内容は良かった!

 

近年流行ってきている「新型うつ」とかにも触れていて、過去と現代の精神医療の変遷が分かるような感じがする。

入院させない医療が今の時代のトレンドなんだとこの本を読むと感じました。

 

精神障碍者は社会の捉え方で悪にも救世主にもなり得る

日本はいまだに精神科病院の入院患者数が世界一だという。

 

心を病む人達とその家族を排除したい社会と、彼らを囲い込んで経営を成り立たせている病院側の事情、両者の利害が一致して日本は世界でも例を見ないほど沢山の精神疾患の患者さんが入院を余儀なくされている。

 

序盤の第一章『社会がつくる心の病』では時代によって精神病の扱い方が違ってきた事が明かされていた。

狂気を心の病と捉える前は、特殊な能力を持つ特別な人間として肯定的に捉えられていた面もあったという。

 

十三世紀から十七世紀にかけては、フランスを中心に「魔女狩り」が行われていた

そんな、苛烈な魔女狩りに心を痛めた医師のヨハネス•ワイヤーが「魔女は心の病である」と訴えたことで、狂気は心の病である、と初めて認識が産まれたという。

 

これが、第一次精神医学革命、と呼んでいる学者もいる。

 

この第一章から、結局、精神障碍者はその存在がどう社会から捉えられるかで悪にもなるし、救世主にもなり得る存在なんだと僕は思った。

 

この本の内容は榎本クリニックの紹介と宣伝も含まれていると感じた

驚いたことに榎本クリニックは東京都心に沢山ビルを持っている程、大きいクリニックだということがこの本を読むと分かる。

 

国が精神病院の病床数を減らして、精神障碍者を一般就労、作業所、通院、などで社会参加させる時代の流れに合っていたのが榎本クリニックの発展の原因のようです。

 

榎本クリニックでは時代の流れに対応した柔軟な支援をしているようです。

精神病院に入院させるのが時代遅れとなったので、ディナイトケアなどを沢山あるビルの一角ごとに分けて行っているようです。

精神だけではなく、様々な依存症、例えば、アルコール、薬物、性などに対するディケアもやっている。

 

榎本クリニックに興味が無い方も、榎本稔さんの考え方や知識が為になる内容になっていると思う。

 

まとめ

まだ読んでいる途中なので書き直す可能性もあるけれど、為になる本だと思う。

榎本さんは精神障碍者は病院に閉じ込めるのではなく、ディケアなどで日々、精神的によくなるアプローチをすることが重要だと思っているようです。

依存症についても詳しいんだな、という印象を持った。