実はある時代を境目にして、鬱に対する捉え方が変わったと言われている事を知った。
そのことなどについて触れた記事です。
「鬱は心の風邪」で変わった日本の心療内科受診の敷居の高さ
2000年頃「鬱は心の風邪」という表現が流行り、当時はテレビCMなどにもなっていた。
風邪ならば、軽い症状なので、適切な治療をすればすぐに治るというイメージを持つ人も少なく無くなるだろう。
風邪ならば薬で治るから病院に行こうというイメージに見事にシフトチェンジしたんだと思う。
それまでの日本社会は、精神疾患に対してそれまで以上の偏見があったと思う。
ひと昔前の人なら、精神疾患になってしまったら一生病院の中で生活することになる、という固定概念を未だに持っている人もいるだろう。
そして、
「精神病患者は一家の恥であり、世間に知られては困る」
という考えの人達もいたし、今でもいるのかもしれない。
そのせいで、鬱病や統合失調症などの精神疾患を疑われる人がいても、ギリギリまで受診を避ける例が少なくなかったという。
重症化してからやっと病院へ行くという悪循環を
「鬱は心の風邪」キャンペーンによって、医療機関を今までより気楽に受信する人が増えた事で打破出来たともいわれている。
その結果なのか、鬱病や気分障害と診断される人の数は増えていった。
日本でうつ病を含む気分障害と診断される患者の数はその後たった4年間で倍増し、抗うつ剤の市場は06年までのわずか8年間で6倍の規模に急成長したという
しかし、ギリギリまで受診しないで重症化するよりはマシだという見方が多いので、鬱は心の風邪キャンペーンはあながち間違いではないと言う人も多いだろう。
「心の病」による社会的損失は直接費用よりも間接費用の方が高い
直接費用とは、診療や治療にかかる医療費、社会サービスなどの直接費用です。
間接費用とは、疾病のために失われた機会や活動の価値を示します
(例・欠勤や休職による労働生産性の損失、就労中の作業の効率低下)
心の病は間接費用による損失の方が多いと言われているようです
鬱病の治療の根幹は「減ってしまった脳細胞を回復させること」
現在、臨床で使われている抗うつ薬は、20種類ほど。
その中に脳の神経細胞の数を増やしたり、萎縮して小さくなっていた神経細胞を元の状態に戻すのを手助けしてくれるものがある。
具体的には
•SNRI
•第二世代の抗精神病薬
これらの薬は脳の神経細胞に栄養を与えたり、成長や分化を促してくれるという。
それにより脳の神経細胞が早く回復するのです。
鬱病治療で確実な効果を挙げるには、抗うつ薬の中でも、脳の機能を回復させるといわれる「病態治療薬(根本治療薬)」を使用する事が鍵になります。
まとめ
社会の捉え方が変われば、病気の治療の仕方も変わるんじゃないかと思いました。
昔は精神疾患は一生病院に入院しているものと思われていたけど、今では全く違くなっているようです。
全ての人が救われる世界になってほしいと思った。
この本を読んで勉強したことの一部を参考にしました
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